R18創作BL小説ブログです。性表現を多分に含みますので、18歳以上の方のみ、ご覧になって下さい。

(R18BL)腕時計第1話
 いったい、どれほどの時間が過ぎたのだろうか。
 
 中原悠司は、身体を曲げられ組み敷かれて揺すぶられながら、信じられない思いで、自分を穿つ男の顔を見ていた。
 
 柏木晃彦……それがこの男の名だった。
 若干33歳にして、年商数十億を誇る会社社長。しかもその地位は、親の七光りではなく、すべて自分自身の力で築き上げたものだ。
 中原の勤める百貨店の外商部の顧客の中でも、彼はトップクラスの売上を記録していた。

 それだけでなく、先祖代々の余り金で遊んでいる連中や、中小企業の品のない成金達の間にあって、柏木の存在は際立っていた。
 着られてしまう人が多い高級メゾンの品を、そのルックスと長身の引き締まった体で難なく日常着のように着こなし、どんな格の高い品だろうとこの男の傍にあると、ただの下僕になった。
 柏木が外商部を訪れると、中原の目はいつもひとりでに彼を追った。

 そんな柏木の担当外商員を命じられたとき、中原は本当に驚いた。まだ入社4年目で26歳の中原の担当顧客にしては、大物過ぎたからだ。反面、尊敬と憧れを抱いていた柏木の傍にいける嬉しさを感じていた。
 そう、今日までは……。

 中原の目からとうとう涙が零れ落ちた。
「……うっ………く…」
 嗚咽が漏れたが、息すら満足につける状態ではない。中原の口には柏木のネクタイがくい込んでいた。イタリア製らしい洗練させたプリントのシルクだったが、今ではどろどろに唾液を含み、散々噛み締められて、ただの太い紐に成り下がっている。

 柏木は下衣の前だけを開けて行為に及んでいた。彼のノーブルな雰囲気や品の良さは、こんな時でもまったく損なわれていなかった。胸元を乱したシャツまでも、まるで計算させた着こなしのようだ。腕には、今日、中原が納品したばかりのスイス時計メーカーの最高ランクの品が、ダイヤの光を放っている。また、それが嫌味な位に似合っていた。

 真面目で面白味が無いと女子社員にいつもからかわれる僕なんかと違って、黙って立っているだけで抱いて欲しがる女が群がってくるタイプの男だろう。
 それなのに、何故、何故なんだ。
 どうして、こんなことする必要があるんだ。
 中原はワイシャツ姿のまま縛られ足を大きく開かされている自分が、ますます惨めになった。

 眦に溜まった中原の涙が、柏木の動きに合わせて宙に舞う。おそらくアンティークであろう天蓋付きのべッドに敷かれた、部屋全体のトーンからコーディネートされた趣味のいいグリーン系のシーツは体液と潤滑油で濡れ、大きく皺を波打たせていた。紐で後ろ手に縛られている中原の腕が皺を潰し、また新しい峰を作り出していく。

 男の楔を飲み込んでいる後孔は、初めて入れられたときの衝撃が嘘の様に緩んで、ぐちゃぐちゃと淫猥な音を立てていた。肉棒の出入りのたびに、粘膜がめくれ上がるのが分かる。内壁を擦って、突き上げられるたび、叩かれる様な衝撃が走る。

 痛い。痛くて、熱い。

 足首を握っている手に力が入り、足が、膝が顔の横に触れそうなくらいに折り曲げられる。柏木は小さく息を吐くと、眉間にかすかにしわを寄せ、後孔を穿つリズムのスピードをあげた。そして、突然動きを止めると一際深くきつく突き入れてきた。男の腰がぎゅっと押し付けられ、中原は奥にじわっと熱い飛沫が広がったのを感じる。身体が、無意識にひくりと痙攣した。

 その瞬間中原は、同性に射精された屈辱より、むしろ、これでやっと解放されるという安堵感を覚えていた。
 
 柏木が、ゆっくりと目を開けて、中原の瞳を見つめた。
 冷たい目だ。怖い。まるで蛇だ。何も見ていないようでいて、何もかも知っているような目だ。一度、その目の中に入ってしまったら、締め付けられて、二度と出られないのではないか。

 唇がそっと耳元に寄せられた。
「素敵だったよ。君の中は……。まるで吸い付くように、絡んできた」
 信じられない。
 恥辱のあまり、かっと目の前が赤くなった。なにか言おうにも、口から出てきたのはくぐもった呻き声だけだった。身じろぎして、身体に力が入る。
「おやおや、また物欲しげに締め付けてきたね」
 柏木は喉の奥で笑った。
「まだ、たった一回……だものね…」

 今度は君をたっぷり、達かせてあげる……。

 涙を掬い取った唇で吐息交じりに囁かれて、中原は悪寒と恐怖が入り混じった身震いをした。

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(R18BL)腕時計第2話
 所々にギリシア風の青い魚のタイルが張られた広いガラス張りのバスルームは、熱いシャワーから湧き立つ湯気に煙っていた。
 
「……も、やめて…下さい……」
 中原は、切れ切れの息を吐きながら、やっとの思いで声を出した。
 猿轡は外して貰えたが、手の戒めはそのままで、濡れて捩れたワイシャツが肌にむず痒くまとわりついてくる。膝をついた状態で頬を床のタイルに押し付けられて、腰を高く上げさせられて、中原はすべてを曝け出されていた。
 
 すぐ目の前に、綺麗につめを整えた柏木の足があった。柏木は落ち着いた色合いのしなやかなバスローブ姿で、口元にうっすらと笑みを浮かべながら、重たげな液体の入ったビニールパックを持って、中原を見下ろしていた。パックの中の液体が彼の手中で、たぷたぷと揺れている。袋の下部には、1.5メートルほどの細めのホースが取り付けられていて、その先端は、あろうことか、中原の直腸の中に差し込まれていた。

「この中身は良質なオーガニックコーヒーだよ」
 柏木は涼しい声で言うと、パックを高々と持ち上げて壁のフックにかけ、ホースを挟んでいたクリップを外した。

「あっ……」
 中にゆるゆると温かい液体が入り込んでくる。下腹部に熱が広がって、じんわりとその領土を広げていく。入りきらなかった液体が、たらたらと腿を伝って流れた。

「さっきまで僕を銜え込んでいたからね。ちょっと、緩んじゃったかな」
 言うなり柏木は、中原の股の間に首を差し込むと、内股の柔らかい部分に歯を立てた。
 「は、はうっ……」
 きりきりとした痛みが全身を駆け抜けた。ツプッと、柏木の犬歯が皮膚につき刺さる。滲んだ血を柏木はねっとりと舐め上げた。

 痛みで無意識に後孔を絞めてしまい、ホースの感触をまざまざと感じて、中原はぞっとした。その折にも、液体は休むことなく、中に流れ込んできていた。お腹の中がわざわざする。
「うん。全部入ったね。なかなか、上手に締めているよ」
 柏木は立ち上がると、中身を出し尽くし、薄っぺらになったビニールパックを指で軽く弾き、つながっているホースをきゅっと引っ張った。ぴんとホースが張り、粘膜がつれるような感覚を覚えて中原は小さな呻き声を上げたが、柏木は構わず、ずるっとそれを引き抜くと、蓋をするように後門の入り口を指で押さえた。
 
 突然、お腹がぐるっと鳴った。腸が激しく蠕動し始めていた。

「……、か、柏木さんっ」
「ん?」
 柏木は笑顔で中原を見下ろしていた。
「あ、あの……、トイレに……」
「もう、出したいの?」
 優しい声でそう言うと、柏木は膝をつき、中原の戒めを解いた。そのまま、肌にへばりついていたワイシャツも脱がされる。全裸に剥かれてしまったわけだが、今の中原には、もう恥ずかしいと思う余裕もなかった。長い間縛られていた腕は、痺れて力を失い、だらりと床に落ちる。身体も、もう限界だった。

 床についていた膝が崩れ、痛むお腹を中心に、横倒しに丸まってしまう。
「……う、ううっ」
 男としてのプライドなんて、もう欠片も残っていなかった。痛みのためか、情けなさからなのか、何でだか分からない涙が後から後から湧いてきて、身体を震わせて思わずしゃくり声をあげてしまう。涙と唾液が顔を伝って、床のお湯に混ざっていく。

「なんて可愛いんだろう、君は。予想以上だよ。」
 感極まわったように柏木は言うと、手を中原の濡れぼそった頭の上に置き、そっと優しく撫でた。
「まだ1分も経っていないけれど、特別に許してあげるよ」

 逞しい腕が中原の身体の下に差し込まれ、そのまま、横抱きにされた。バスルームの一角のタイルの腰壁で囲まれているトイレスペースまで運ばれる。繊細なフォルムを描いている美しい便器に向かい合うと、柏木は中原の膝裏に手をかけ、大きく足を割り開いた。
「出してもいいよ」
 さっと血の気が引いた。
 冗談じゃ、ない。

「……降ろし、て……くだ、さい……」
 何とかこの体制から逃れようと身をよじったが、柏木の手はがっちりと足を抱え込んでいて、動かない。それどころか、身体を動かしたことで腸の蠕動が促進されたのか、激しい波が中原を襲ってきた。冷たい汗が滲む。身体を硬くして、じっとなんとか耐えていると、柏木の片方の手が下腹部に伸び、ゆっくりと円を描くように押し撫でてきた。

「や、やだ……」 
 身体の中のうねりが、出口を求めて狂ったように押し寄せる。
 もう、駄目……。
「……は、…くぅ……あっ、ああぁっ!」

 中原は便器の中に、男の精液が混じった液体を撒き散らした。
 
 コーヒーの香りが濃く、立ち込めた。

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