暖かみのある淡いピンク色に塗られた壁に、ざっくりとした筆遣いで装飾された陶器の皿がいくつも飾られていた。
鮮やかな藍の釉薬が壁と好対照を放ち、おおらかなスペイン風にしつらえられた部屋に明るいアクセントを与えている。
白い木枠の窓は大きく開け放たれ、中央の噴水を囲む幾何学的な美しさを持つ庭園を、見事な絵のように見せていた。
木立を抜けてきた涼風に頬を嬲られながら、静はうっそりとドアに視線を向けた。
壁の時計が朗らかに時を告げた瞬間、ドアノブが動く。
「ただいま、お姫さま」
全国に数十の高級リゾートを展開する男は、オーダーメイドのスーツを身につけたままで後ろ手にドアを閉めた。
かちゃりと閉まる鍵音に、この美しい部屋は牢獄なのだと改めて思い知らされる。
「早く静に触れたくてね。会議を途中で抜けてきてしまったよ」
足早に近づいてくる佐治は、確かに煙草とコーヒーの混じった外界の匂いを放っていた。
「挨拶は?」
主の催促に、静はぴったりと身体の線を出すパンツに包まれた膝を折った。
一日の汚れを載せた革靴の真っ正面に正座して、床に掌をつく。
「……お帰りなさいませ、旦那様……」
まだ、声が震えてしまう。
「……ご奉仕、させていただきます……」
すっかり枯れてしまったと思った自我が苦しげに疼き、男の下半身に伸ばす指までもが小刻みに揺れた。
「待て」
ファスナーにかけた手を、鋭い声に制止させられた。
「今日は口だけでやってみろ」
「……ぅ」
質のいい麻に包まれた充溢を、顔に押しつけられた。
布越しの熱に唇をこすられ、めくり上げられる。
「早くしなさい」
視線を合わせていなくとも、佐治の酷薄はひしひしと迫ってくる。
刹那、体内に幻痛が走り、静はおずおずと口を開いた。
舌で衣服を辿り、金具の切っ先を探す。
何度かの失敗の後、戦慄く歯でファスナーを下ろし、現れた薄布に顔を埋めて舌で合わせ目をかき分けた。
充実し始めた雄は猛々しく存在を主張して、布ごしに静を翻弄する。
ようやく佐治が宙に飛び出した時には、濡れぼそった口で荒い息をついていた。
「舐めて」
硬い肉がぴたぴたと頬を打ち、唇をめくり上げる。
ねじ込んでくる苦しさに視界がぼやけ、新婚旅行とは名ばかりの陵辱の記憶の内に、静はゆっくりと沈んでいった。
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鮮やかな藍の釉薬が壁と好対照を放ち、おおらかなスペイン風にしつらえられた部屋に明るいアクセントを与えている。
白い木枠の窓は大きく開け放たれ、中央の噴水を囲む幾何学的な美しさを持つ庭園を、見事な絵のように見せていた。
木立を抜けてきた涼風に頬を嬲られながら、静はうっそりとドアに視線を向けた。
壁の時計が朗らかに時を告げた瞬間、ドアノブが動く。
「ただいま、お姫さま」
全国に数十の高級リゾートを展開する男は、オーダーメイドのスーツを身につけたままで後ろ手にドアを閉めた。
かちゃりと閉まる鍵音に、この美しい部屋は牢獄なのだと改めて思い知らされる。
「早く静に触れたくてね。会議を途中で抜けてきてしまったよ」
足早に近づいてくる佐治は、確かに煙草とコーヒーの混じった外界の匂いを放っていた。
「挨拶は?」
主の催促に、静はぴったりと身体の線を出すパンツに包まれた膝を折った。
一日の汚れを載せた革靴の真っ正面に正座して、床に掌をつく。
「……お帰りなさいませ、旦那様……」
まだ、声が震えてしまう。
「……ご奉仕、させていただきます……」
すっかり枯れてしまったと思った自我が苦しげに疼き、男の下半身に伸ばす指までもが小刻みに揺れた。
「待て」
ファスナーにかけた手を、鋭い声に制止させられた。
「今日は口だけでやってみろ」
「……ぅ」
質のいい麻に包まれた充溢を、顔に押しつけられた。
布越しの熱に唇をこすられ、めくり上げられる。
「早くしなさい」
視線を合わせていなくとも、佐治の酷薄はひしひしと迫ってくる。
刹那、体内に幻痛が走り、静はおずおずと口を開いた。
舌で衣服を辿り、金具の切っ先を探す。
何度かの失敗の後、戦慄く歯でファスナーを下ろし、現れた薄布に顔を埋めて舌で合わせ目をかき分けた。
充実し始めた雄は猛々しく存在を主張して、布ごしに静を翻弄する。
ようやく佐治が宙に飛び出した時には、濡れぼそった口で荒い息をついていた。
「舐めて」
硬い肉がぴたぴたと頬を打ち、唇をめくり上げる。
ねじ込んでくる苦しさに視界がぼやけ、新婚旅行とは名ばかりの陵辱の記憶の内に、静はゆっくりと沈んでいった。
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